10,000円以上のご購入で送料無料

2023/04/11 10:57

桜の開花

こんにちは、養紡屋店主のミサです。
今年は桜の開花が例年よりも随分と早く、桜開花日が各所で更新されるほどでしたね。

私たちの暮らす、浜松市北部では東京などからは少し遅れて3月20日くらいの開花でした。
それでもやっぱり早いですね。

私たちは桜を見ると、もちろん綺麗だなあとも思うのですが、その一方でミツバチがお花にやってきているのか、つい、探してしまいます。
そして、養蜂家の夫はとてもソワソワ不安げにしています。


桜蜜は採るのがとても難しい

「今年はさくら蜜欲しいな〜」と養蜂家の夫に毎年お願い(?)するのですが、桜蜜は採る事が難しく、昨年、一昨年はこの時期に採れていませんでした。

難しい理由として
・ミツバチがまだ成長しきっていない
・桜の開花期に雨が多い
・初回蜜を採るタイミングによってはミツバチの成長を止めてしまう
・桜蜜を絞った事でその後の花の蜜が入らないとミツバチの餌が足りなくなってしまう
・養蜂シーズンのスタート時期で他にもやらないといけない作業が沢山ある
などなどです。

ミツバチの本格的な採蜜シーズンは5〜6月です。
その本番に向けての準備が最優先事項の中で、さくら蜜を採る事は養蜂家にとってはとてもリスクのある事なのです。


純度の高い桜蜜

そういった状況の中で採れた「さくら蜜」は嬉しいもの。
採れる量は、5〜6月に採れる「百花蜜」の10分の1程度。
とても希少なハチミツです。

さて、昨年も購入して下さったお客様の中には、去年の「さくら花々蜜」とは何が違うの?
と思われう方もいるかもしれません。

簡単に言うと、桜の蜜の純度(割合)です。

今年の「さくら蜜」は3月末に初回蜜(冬に溜まったハチミツ)を抜き取り、4月5日に採蜜しています。
その約1週間程度の間のみで溜まったハチミツは、ほぼ100%桜の花の蜜だけといえます。

昨年の「さくら花々蜜」は4月上旬にはまだハチミツがあまり溜まっていなかった事もあり、抜き取りませんでした。
その後、みかん花の流蜜期である5月2日に絞ったのが「さくら花々蜜」です。
つまり、4月一ヶ月間分のお花の蜜由来のハチミツです。
あくまでもイメージですが、3割「桜蜜」5割「4月の野花」2割「みかん蜜」かな〜と思ってます。
桜蜜は香りが強く、少しでもハチミツに入るとそれなりに主張してきます。
その為、「さくら花々」と名付けました。

世間で販売されている「さくら」と名の付く蜂蜜は本当に純度が様々です。
時には桜蜜がほとんど入ってなくても、春に採ったものを「さくらの○○」のような名称で売られているものもあります。
他地域の桜蜜と味比べしてみるのも楽しいと思います。


さくら蜜の特徴

「さくら蜜」は初めに柔らかな甘さを感じつつ、後にお口の中に広がる桜の香りが特徴です。
特有の香りは食べ終わった後もお口の中に長く残り、フローラルな残り香が幸福感を感じさせてくれます。

桜の香りは桜餅を食べた時に感じるアレです!
桜の香りの成分は”クマリン”というそうですが、桜はバラ科にあたるので、バラのような香りと感じる方もいるようです。

華やかな香りからか、女性のファンが多い印象です。

ハチミツの香りは採れたてが最も強く、夏の高温期に香りが薄くなる特徴があります。
その為、採れたての今が本当にオススメです。



色は少し青みがかった黄色です。
何となく、青みがかったピンク色のソメイヨシノを思わせますね。

今年の「さくら蜜」は糖度79.7〜80.0度程度と桜蜜としては少し低めのため、去年の「さくら花々」よりも少しさっぱりしています。

例年4月はまだ肌寒い時が多く、非加熱での瓶詰めにはとても時間がかかるのですが、今年は暖かい春のため順調に瓶詰めも進んでます。


オススメの食べ方

オススメの食べ方は、そのまま舐めることです。
そうやって言うとびっくりされる方も多いのですが、珈琲や紅茶を飲む時などに、あえて飲み物には入れずに、お茶菓子の代わりに舐めてみることを勝手に推奨しています。
そのまま舐める事で、「さくら蜜」の特徴であるお花の香りを最も楽しめるからです。

もちろん、パンや紅茶に入れたりするのもオススメです。
パンは小麦が香るふわふわ系のパンにも、ライ麦パンなんかにもよく合います。

以前、イベントでラトリエテンポの古山さんがライ麦と小麦半々の全粒粉パンにブルーチーズと桜蜜を合わせて出して下さいました。
桜蜜は風味がしっかりしているので味の濃いブルーチーズとも高相性でした。


子育てとミツバチ


私ごとですが、3月に出産しました。
少し大きめの可愛い男の子です。

さくら蜜の採蜜日に息子は蜂場(ほうじょう)デビューしました(笑)
流石に刺されると可哀想なので、少しミツバチ達と距離をとっての見学です。

赤ちゃんのウニウニした動きはミツバチが仰向けになってしまった時の動きに似ています(笑)

夫は初めて粉ミルクを見た時に「粉えさじゃん!」と笑っていました。
冬に与えるミツバチの花粉の餌を”粉えさ”、砂糖水を”水えさ”と呼んでいます。
じゃあ、おっぱいは”水えさ”かな。

おむつ替えをするたびに、うんちの色がミツバチの糞の色と一緒だな〜
なんて思ってたら、やはり夫も同じように言っていました(笑)

そんな、職業病?
養蜂家目線の子育てを日々楽しんで過ごしています。

さぁ、いよいよ本格的な養蜂シーズンの到来です。

本年度も養紡屋をよろしくお願いいたします。